Fallout(フォールアウト)の実写ドラマの視聴3回目、今回はエピソード3についてです。徐々にキャラクターについて明るみになっていきます。今回もネタバレありでFallout4をベースにゲームを知らないと気づかない点について補填・考察をしようと思います。(ストーリーに沿ってゆっくりと解説していきます。)
前回のエピソードは下記参照
ネタバレ要素を含みますので、ご視聴後に読まれることを強くお勧めします。またこれはゲームをプレイした自分の個人的考察を含みますので、その真意や正確性は保証できません。
(↓以下ネタバレあります!同意した方のみスクロールしてください)
グールの正体はやはり「クーパー」
ルーシー、グール、マキシマス、3人の共通点は「ヴィルツィヒの頭部」。各人はそれぞれの目的で頭部を奪い合う形で話は進んでいきます。現在所持者のルーシーと対峙するグール、そこに介入したモンスターにより頭部を飲み込まれてしまいます。一方、BOS本体から駆け付けた隊員に対して「ナイトタイタス」に成りきるマキシマス…徐々に物語は動き始めます。
冒頭でグールの正体が判明します(うすうす気づいているかと思いますが)戦前俳優として活躍し、エピソード1の冒頭に登場したあの「クーパー」です。(娘と核の雲について話をしていた人です)戦前、家族3人仲睦ましい描写が映し出されます。200年後、彼は一人になってしまったのです。
なぜ文化レベルが1950年代のアメリカなのか?
冒頭の描写で戦前の映画撮影所が出てきますが、どこか懐かしいアメリカの風景が出てきます(ファッションや小物類)。これはFalloutシリーズ自体が「国名などは同じだが、世界情勢が現実と乖離している」という世界設定になってますので、当然「文化」も現実とは異なります。
正史と言われるゲーム上の歴史によると、1900年代に資源が枯渇し、それを得るために人類は争い、2077年に資源戦争が勃発。結果的に核爆弾が投下されてしまいます。ですので世界が違う=文化も現実で言うところの1950年代を模した文化のまま停滞していたとされています。(と自分は考えています)
ちなみにルーシーが作中で食していた「ヤムヤム・デビルエッグ」とはゲーム中でお馴染みのヤムヤム社製の保存食になります。(大抵汚染されてますし自分は使わずに売りますが)これはアメリカの家庭料理のデビルエッグのまんまですね。ちなみに公式が出しているレシピブックがあります。作り方が書いてあるそうです。
↑噂のレシピ本ですが、めちゃくちゃ欲しいけど、自分はまだゲットしておりません。
道中、ルーシーは平然とヴィルツィヒの頭部を「物」のように扱います。話しかけてみたりと余裕な表情で接する様は、何度も言いますが「異常」です。エピソード2でも描写がありましたが、ヴィルツィヒの首元に何か重要な秘密が隠されているように見受けられます。違和感を感じたルーシーはPip-boyが探知出来る発信機を、その頭部の鼻の穴に取り付けます。
巨大なウーパールーパーについて
ルーシーに襲いかかっていたモンスターのモデルは恐らくですがFallout4で言うところの「ガルパー」(有料DLC「Far Harbor」で登場したモンスター)だと思われます。本作中ですと色味と見た目がだいぶウーパールーパーよりですが…ゲームだと、どちらかと言うとオオサンショウウオのような見た目に近いです。なので一概にこれがモデルとは言い切れませんが…一番近いのがこのガルパーだと思われます。
「スクワイア」とは何を意味するか
応援に駆けつけた隊員が自分を「スクワイア」と名乗っていました。これはBOSの階級の名称です。スクワイアとは「従者」という意味合いを持つ、BOSでは下級の階級とされます。主に入隊したての若年層に付けられる称号ですが、本作ですと「ナイト」(武官)の従者として位置付けられています。
ちなみに今回の「スクワイア」に選ばれた人物はエピソード1でマキシマスをいじめていた「サディアス」です。なのでフィリーの街にベルチバードで降り立った彼を見てマキシマスは慌ててパワーアーマーに逃げ込みます。また合流したサディアスは「頭部を手に入れたものは世界を手にする」と偽ナイトタイタイスのマキシマスに伝えています。これで少し「何故頭部が狙われているか?」という疑問に触れていましたね。
頭部の所有者が変わり、マキシスの手に渡ります
戦闘の末、モンスターに逃げられるルーシーとグール。一次その場を離れることになります。一方RADレーダーを利用し痕跡を追うマキシス達はそのモンスターと対峙することになります。モンスターに襲われたサディアスを救い出し、無事にモンスターを倒し、吐き出された頭部を見つけるのです。
ルーシーの人間性が少し見えたが…
水中を徘徊するモンスターをおびき寄せるためにルーシーが釣りの餌扱いされてしまいます。モンスターとのもみ合いの後に、ルーシーはグールに激しく反発します。このときに初めて彼女の人間らしさが少し垣間見れます。彼女には珍しく強い口調でグールを批判するのです。(すぐにVault調に戻ってしまいますが…)
この戦闘でグールがいつも所持していた投薬が割れてしまい、激怒します。恐らくは…エピソード1の墓場に刺さっていたRADアウェイを入れた小瓶なのか?作中でも咳きこんだ際に投薬していたので彼にとっては重要な要素になるのではと思われます。CX404はここで置き去りにされてしまいます。
レイダーの処分について議論するVault33の居住者たち
場面が切り替わりVault33ではルーシーを逃がした従兄と弟について処分を下す描写があります。またここを襲ったレイダーについては無償で食事を提供し、果ては人口が減ったという理由で更生しようと言うのです…身内を殺されたのにあくまで彼らが主張する「倫理的に」です。
ここで弟が「やられたことをやればいい」と反論します。完全に本心だと思いますし、何か彼には影があるような…何かを企んでいる描写がしばしばありますので、気になるところです。(一番人間らしい気がします)
たびたび出てくる「ジジジジ」という異音について
エピソード1のレイダーにルーシーが気が付いた描写や、サディアスが池をレーダーのようなもので調べてる際になる「ジジジジ」という音はゲーム中でRAD汚染されている際に鳴る効果音です。恐らく放射能がここにあるよというシグナルとして今作でも用いられていると思います。
争奪戦の結末は次回以降?
頭部を失い、グールに捕らわれ道中を歩くルーシー。水も満足に与えられずただひたすら歩くのみ。再び場面は戦前のクーパーがいる撮影所に。そこでクーパーが身にまとったのは、ルーシーも着ているVaultスーツだったのです。
冒頭で奥さんにもらった「衣装」は紛れもないVaultスーツでした。恐らくはクーパーに宣材写真をVault-tec社が依頼をしたと思われます(現に社員とみられる人が数名いました)俳優さん特有のリップサービスしながら撮影は穏やかに続きます。
Vault-boyポーズをイメージする描写が再び
自分がエピソード1の記事で考察したVault-boyのポーズについてですが、この写真撮影の時にクーパーが「こういうのはどうかな?」と親指を立てて笑顔を見せます。両方ともクーパーが見せた仕草でしたが、こちらも似てますね。
ただ、クーパーのVault-tec社への対応を見るに、Vault-boyに興味がないような感じがしました。挨拶も1スポンサー相手の対応という感覚がしましたし、Vault-tec社の人間もクーパーの呼び名を間違えてたりと…お互いが特に関心がないような気がしましたね。
それを加味すると、クーパーがVault-boyを真似たとは考えにくいと思うので、ポーズについては偶然だと思います。恐らくは自分が以前の記事に書いた発想でキャラクターは既に出来上がっていたと推測します。キャラクターを作成したタイミングが不明なので何とも言えませんが…
まとめ
3回目を迎えて個々の目的というのが明確になりつつある印象です。ルーシーはVaultを出て初めて過酷な状況を味わい、人間らしさを取り戻す(外界に適応する)ような気がします。グールについてはフェラルグールに近い狂暴性が少し気になります。RADアウェイを使ってるように見えたので…もしかしたら何か自分を抑え込むような作用があるのでは?と思わず考えてしまいました。
マキシマスについて…正直、臆病者なイメージが非常に強くなりましたね。熱意はあるけど非力で、どちらかと言うと我々に近いスタンス(普通の人)というか…徐々に惹かれるような強さを得ることになれば、評価は変わるのですが…やはり気になるところです。現状の頭部所持者にもなりましたが…まだタイタンを装っているので、サディアスにバレたとき…和解するのか?しないのか?そこも含めて注目です。
エピソード4の考察記事は下記
以上、ネタバレありな感想と考察と情報補填でした。
コメント
コメント一覧 (2件)
1950年代の文化なのは50年代のアメリカ人が想像した未来のアメリカって設定だからですよ
あさん
ご指摘ありがとうございます。正規のFalloutタイムライン上ではおっしゃる通り「現代ではなく、1950年代の生活様式から想像される未来」として設定されていると英語圏内のWikiに書いてありましたね。
ここではあくまで自分が文化が停滞した理由を考察してみたのですが、言い切りの形で書いてしまいミスリードになりかねない状態でした。改めて注釈を入れさせていただきます。
細かいところまでご覧いただき、またご指摘いただきありがとうございます。参考にさせていただきます。