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Fallout実写ドラマを観てみた④:エピソード4「Mr.ハンディとVault32」【ネタバレあり】

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”そこのお嬢さん何か手助けをしましょうか?”

 

Fallout(フォールアウト)の実写ドラマの視聴4回目、今回はエピソード4についてです。段々と外界の異常性が垣間見れます。まさにFalloutの世界です。今回もネタバレありでFallout4をベースにゲームを知らないと気づかない点について補填・考察をしようと思います。(ストーリーに沿ってゆっくりと解説していきます。)

 

 

前回の「エピソード3」の記事は下記

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※ 注意 ※
 

ネタバレ要素を含みますので、ご視聴後に読まれることを強くお勧めします。またこれはゲームをプレイした自分の個人的考察を含みますので、その真意や正確性は保証できません。

 

 

 

まだご視聴されていない方は

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ゲームで「Fallout4」をやる際の環境づくりの記事は下記

 

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(↓以下ネタバレあります!同意した方のみスクロールしてください)

 

 

 

 

 

狂気に満ちた外界へようこそ

 

ざっくりストーリー

 

ルーシーとグール(以下クーパー)の旅路が続きます。外界に適応することは非情な選択が必要なときがあります。時には食料を…別の手段で確保する必要も…。グールは失った小瓶を手に入れるため、グール化した人間が多数収監されている施設(スーパーウルトラマーケット)へ、ルーシーを売り飛ばします。

 

前回から満足に水分も食料も与えられていないルーシーは飢えと渇きに悩まされます。道中遭遇した別のグール(以下ロジャー)の肉をジャーキーにするようにクーパーに強要されたり、RAD汚染された水を飲んだり…まさに過酷さを極めます。

 

 

 

外界の厳しさを色濃く描写する「ロジャー」とのやり取り

 

ロジャーが今まさにフェラル化しそうな場面に遭遇します。クーパーは何気ない会話で気をそらし、ロジャーの頭を銃で打ち抜き、その死体を捕食し始めます。

 

外界は無秩序で、食料も資源も少ない極限状態だと暗に示しており、まるでクーパーがそれをオペレーションしてるかのような、異常性を詰め込んだ描写になっています。

 

これまでのルーシーへの辛辣な態度については、やはり小瓶を壊された苛立ち、Vault出身者、スムーススキンへの妬みなどが混ざり合っており、さらには彼の身体の異変…フェラル化の前兆による凶暴性が引き起こしているのでは?と見て取れます。

 

別の生き物になっても同じことを考えるか?」以前のヴィルツィヒの言葉が脳裏を過ぎるような…そんなやり取りでした。

 

 

 

 

 

スムーススキンとは

 

ロジャーがルーシーを指した言葉ですが、グールが健常な人間を呼ぶときに使う呼称になります。これは皮肉が混じっていると思われますが、単純に自分たちの爛れた皮膚と比べて、健常な人間の肌が「すべすべだ」という意味になります。

 

ゲームで言うとグッドネイバーの「ハンコック」が良く「やわらかい肉」や「新鮮な人間を~」などと健常な人間を指して表現したりします。

 

 

小瓶について

 

前回、自分が考察で「投薬」と言ってたものをクーパーたちは「小瓶」と言ってました。これは考察通りフェラル化を抑制する薬で間違いないですね。中身はRADアウェイか?と考察しましたが…真意はまだはっきりとわかりませんが、墓に点滴を打っていたあたり、これもほぼ間違いないかと思われます。

 

 

 

連れ去られた施設について

 

ルーシーが売られていった施設は、ゲーム内ではお馴染みの「戦前に存在したデカいスーパーマーケット」、名前は「スーパーウルトラマーケット」看板表記は「Super Duper Mart」になります。実際にフェラルグールが多数いる場所ですので、ゲームの一部を再現したような場所設定だなと思いました。

 

 

 

↑プレイ中たまたま見かけたスーパーウルトラマーケット。中は殆どバイオハザード状態

 

ここにいる二人組がどうやら小瓶と、新鮮な人間の臓器などを物々交換をしており、その検品と処理を行うために「スニップスニップ」がいると思われます。彼らの目的や素性については作中では確定できませんでしたが、恐らくそのような生業だと思われます。(逃亡するフェラルグールと相討ちになってしまったため真意はわかりませんが)

 

この場所で複数のグールを販売していたのか?(ガラスケースに値段のようなシールが貼ってあった)と推測します。また、その餌としてルーシーは売買されたのでは?と推測します。

 

疑問なのは商品とされて捕獲されているのはグール(人間の意識がまだある)とフェラル・グール(意識なし)が混在しており、何故商品対象であるクーパーが餌を提供する、ある種の「客」のような位置にいるか?というところです。

 

恐らくクーパーは長年グールで意識がある稀な存在として認められているから商品とされないのか?または強いためその対象じゃないのか?協定関係なのか?と色々と考えさせられます。

 

 

 

スニップスニップ(Mrハンディ)とは

 

訪れたルーシーの対応をしたのはロボットの「スニップスニップ」です。ゲームではお馴染みの「ゼネラルアトミックス社製の執事ロボット」になります。同じロボットであり、コンパニオンとして登場する「コズワーズ」は頼りになる相棒として旅に連れていけます。音声はコズワーズと同じ個体(友好、敵対NPC含めて)が多く存在します。

 

一部のMrハンディは異なる個体も存在します。「ゼネラルアトミックガレリアの責任者」は濁声で、USSコンスティチューションの見張りも低めの電子ボイス。有料DLC「AUTOMATORON」導入で作成可能なる「Mrハンディ」は声を選択できます。

 

基本的にMrハンディは主人に忠実ですが、方針が違う他人には配慮がないです。(ダイヤモンドシティの金持ちのMrハンディみたいに)共通して、どちらかと言うと性格?は楽観的なキャラクターになります。

 

また似ているモデルとしては「Mrガッツィー」がいます。これは軍用に製造されたタイプで、ゲーム中は主に敵対NPCでボストンを彷徨っています。序盤は特に強敵の部類とされ、自分もよく殺されていました。こちらの音声はMrハンディと異なります。

 

 

 

 

 

 

一方Vault内でも不穏な動きが起こっていました

 

ざっくりストーリー

 

Vault33内では傷を負った者たちが復興にそれぞれ動きます。そんな中ルーシーの弟ノーマンがVaultのレイダーの世話役を続ける中、Vault32のアクセスログに不信な点が見つかります。従兄のチェットと共にVault32内を探索し調査を開始します。

 

そこにあったものとは…すでに荒廃したVault32と、その居住者たちが互いに争った跡、変わり果てた亡骸とメッセージ「運営に死を」。レイダーが侵入したと考えれるドアの開閉に使われたPip-boyは…ルーシー、ノーマンの母親ローズのものだったのです。

 

 

正義感?と飄々としたキャラ…掴みどころのない弟ノーマン

 

常に監督官の父親と比べられてはいますが、仕事にはやる気がない。しかしレイダーを擁護するVaultの倫理に反論する姿勢…それは正義感なのか?それとも裏に何か目的があるのか?と掴みどころのない…雰囲気はどことなく、「じめっとしたイメージ」が強いキャラではあります。

 

 

Vaultの「黄金律」が生んだ異常性ともとれる協調性

 

ゲームでは登場しない「黄金律」という単語は、教育や宗教などでしばしば利用される概念・用語です。過度にこの黄金律のような「相手を否定せず、自分にして欲しくないものはしない、与えて欲しいものは与える」を実践してるVault教育は…ある種我々常人からすると「異常なレベル」と錯覚させるのかもしれません。

 

そんな協調性のある閉鎖的な空間のVault32で、2年前に居住者同士の殺し合いがあった痕跡を彼らは発見します。またレイダーが来る前にすでに滅んでいたと推測するのです。ここで母親ローズが物語に浮上してきました。外から彼女のPipーboyを使ってレイダーが侵入してきた…これは母親の所在や生存、関連性が気になるところです。

 

 

 

 

グールに逆転したルーシーは単独次の目的地へ

 

ざっくりストーリー

 

無事に施設を脱出したルーシー。クーパーとはここで別の道に進みます。取り残されたクーパーはスーパーウルトラマーケット内で大量の小瓶を獲得します。そして、古いテレビとカセットを見つけます。それは「放射能の王」「死馬の王」彼が戦前に出演していた映画のフィルムでした。

 

「黄金律よクソ野郎」に込めた意味とは

 

脱出したルーシーは小瓶の効能が切れかけて弱っているクーパーにこの言葉をかけ、施設で得た小瓶を与えます。「クーパーがグールであることは否定せず、(もし自分が同じ立場なら)見捨てて欲しくない、そして、欲しがっている小瓶を渡す。」まさに黄金律です。Vault居住者自体をクーパーに散々否定されてきましたが、起死回生で「自分の受けた教育環境…黄金律…Vault(自分のルーツ)は正しかったんだ」という意味が込められていたのでは?と思います。

 

反面…ここにきて再三言っていた人間としての異常性…Vault居住者らしさが薄まっているような…人間として我々に近い感受性を彼女から感じてきたのもあります。

 

 

共産主義者を嫌う理由とは

 

放射能の王」「死馬の男」でクーパーが言うセリフにこのようなニュアンスが含まれます。ゲーム内では特に言及はありません。うっすら敵対思想的な表現があったようなイメージくらいです。特に現実のものを指していたり、他意があるということではないです。

 

※5/7訂正 コメント欄「ベス」さんよりご指摘いただきました!

 

訂正補填ありがとうございます!上記「放射能の王」はFallout4(3から)出ているラジオやテレビなどを生産販売する戦前のメーカーの名で、「Radiation King」の翻訳名称になります。(自分はプレイ中に全く気にしていなかったです。)

 

再度確認しましたが、この場面を視聴していた時にクーパーがビデオカセットを取り出しますが、その時に「死馬の男」とちゃんとテロップも出ていました。カセットを差し込んだ際に「Radiation King」のロゴが出てきた場面で「放射能の王」とテロップが出てきたので、自分は勘違いして記載してました。ベスさんもご意見いただいている通り

 

既存設定の家電メーカーの名前と、かつては一世を風靡した俳優がグールとなり傍若無人にふるまう様をかけている演出

※ベスさんコメントより転載

 

この考察が非常にしっくりきますし、素敵でしたので、抜粋転載させていただきます。ご指摘&コメントありがとうございました(今後ともよろしくお願いいたします)

 

 

以前のエピソードであったクーパーが「俺は銃で人を殺さない主義」といい銃口を向ける映画演出にクレームを入れていたシーンがありました。恐らくこの「放射能の王」はそれを映像作品化したものだと思われます。「共産主義者」を罵倒するセリフもその時のスポンサーの指示だったと思われます。(脚本家が共産主義者でクビになっていましたし)

 

核投下後、違う生き物として生きる→他のグールを捕食してまで200年を生きながらえる…そして今回の「放射能の王」「死馬の王」の描写…以前の彼に戻るきっかけになるようなシーンなのでは?と期待してしまいました。

 

 

 

 

 

まとめ

 

今回で4回目の感想になりますが、シーズン1、エピソード数は8とありますので、ここでちょうど半分に到達してしまいました…正直シーズン2の制作が決まっているとは言え楽しみが減るのはちょっと寂しいと感じております。

 

今回は本作上の「グールの生態」などに触れながらルーシーとの関連付け、Vault32に起こった異変などを紐解いたような回でした。マキシマスは完全に出てこなかった回になります。今後現在の頭部の所有者マキシマスにこの2人がどうアプローチしていくのか?気になります。

 

今後もゆっくり見ながら個人的考察、補填情報と感想を書きたいと思います。次回はエピソード5を観てからまた記事にしたいと思います

 

 

エピソード5の考察記事は下記

chu-girin.com

 

 

以上、ネタバレありな感想と考察と情報補填でした。