今回はPCやゲームの「バグ」について、今や伝説となった「摩訶摩訶」を題材に考えてみました。バグ修正が容易になった現在で加速する補填的な要素が強い「有料DLC」や「完全版商法」などについての個人的な解釈を含む記事になります。参考程度にお読みください。
バグとは
そもそもこの用語時代はPC黎明期1940年代に語源があります。当時のPC故障原因のトップが「虫がPCに入って壊れてしまう」でした。この「虫」=「bug(バグ)」がプログラム上の不具合を指す用語になりました。バグ自体はプログラムの記述の欠陥であり、演算上でトリガーになる記述なのですが、総じて「PCやゲームでの不具合全般」を指すときに使われることも多々あります。
ちなみにPCが取り扱う最小単位の「byte(バイト)」は「bite(噛む)」を語源とし「一噛みの情報」や「虫が一噛みしたもの」など諸説あります。
摩訶摩訶とは
漫画家の相原コージ先生のキャラクターデザインで「ギャグRPG」と銘打たれてリリースされた「バカゲー」です。(いい意味で)内容的には王道RPGを比喩するような内容でありながら独特な世界観と現代に近い時代設定が当時珍しかったのを覚えています。SFCを手に入れたばかりの自分が、何故かこのゲームを「ジャケ買い」してしまったのか?今でも謎です。
バグが多すぎてびっくりする
この作品の最大の特徴はそのバグの多さ、多彩さにあります。Fallout4でバグが多いと言われますが…レベルが違います。この体制があったからこそ自分は初期のFallout4でもプレイが出来たと思っています。自分が個人的に遭遇してビックリしたバグをいくつか紹介します。
- 初めの街で最強武器を購入出来るバグ
- 乗り物表示バグ
- 文字化け
- 過去時代でラスボス出現バグ
- 進行不可能バグ
- アイテム交換フリーズバグ
もう30年以上前の作品なのに、はっきり覚えているのが上記です。特に「ラスボス出現バグ」については、フィールドで唐突に出現して度肝を抜かれたバグでした。しかも…一発で倒せてしまってそのままフリーズするという始末。ただ当時はこれがラスボスだと思っていましたが、ラスボスの第一形態だったそうです。(知らんがなです)
個人的には刺さったゲームだった
ゲーム内容的にはベタな演出から始まりますが、良く言えば「わかりやすい」導入部分でした。主人公の両親がある日突然、巨大なミジンコに変えられてしまい、それを助けるために旅に出ます。個性的な仲間を集めて最終的に悪だくみの元凶である「摩訶摩訶総統」を倒すまでが描かれています。
当時としてはかなりの攻めのスタイルが好感持てました。SFC乱発時代だったので結構色んなタイトルありましたけど
敵キャラが斬新
ドラクエで言うところの「スライム」に相当するキャラの名前は「ザコ」めちゃくちゃわかりやすい。見た目も仮面ライダーのショッカー戦闘員と蟻を合わせたようなデザインで、冒険を進めていくと上位互換であるザコが出てきます。そのほかの敵キャラクターも取ってつけたような名前なのですが…当時の自分には「センスあるな」と刺さりまくった記憶があります。
最終的に「ザコ少佐」になります。(うろ覚え)
戦闘画面はFF系
左側に仲間パーティー(最大4人)、右側に敵キャラが描かれています。大きめに表示されたキャラクターが行動に合わせて結構動きます。当時としては「すごい!動く!」と感動した記憶があります。コミカルな動きや「前世技」という「自分の前世の姿に変身して攻撃をする」斬新なアイデアは今でも思い出してはプレイをしたい気持ちになります。(思い出補正が強いのかもしれませんが)
当時としてはかなり気合が入ったキャラのデカさでした。格ゲーみたいな
龍が如く7はまさに「キレイな摩訶摩訶」
恐らく自分しか提唱していないと思いますが、あの人気ゲーム「龍が如く7」を初めてプレイしたときに「これは綺麗な摩訶摩訶だわ」と始めに思いました。ザコキャラのデザインやネーミングセンスが自分の脳裏にこびりついていた記憶を蘇らせたのです。よく「龍が如く7」を「汚いペルソナ」などと揶揄する声がありますが、自分は「綺麗な摩訶摩訶」だと今でも思います。
現在はバグ改修が楽
以前まではネットでパッチを更改することが出来ませんでした。ただ、今でしたら簡単に更改が出来ます。ネット環境ありきで送受信容量も飛躍的に進歩しましたので、通信環境下では容易く行えます。しかし、以前はそうはいきません。インターネットに接続することも出来ないし、ROMカートリッジを焼き直すこともしてくれません。完全に泣き寝入りです。
有料DLCはあくまで追加要素を
パッチや無料アップデートはユーザーにとって良いこと(そもそもないように作ってリリースしてくれと思いますが)が多々ありますが、このネット環境を使って、バグ修正とは別にDLC(ダウンロードコンテンツ)が絡む商法が多発しています。元来「ストーリー完結後の追加要素」という目的で販売していたと思いますが…スマホゲーと同じような「課金要素」を含むものも多く存在しています。ただし、これらは補填やサービスとしては「マシ」と個人的には思います。合ってもなくてもあくまで「追加要素」ならば全く問題ありません。
買わなくていい追加要素=ユーザー側に選択肢を与えるべきだと考えます。
完全版商法はかなり悪
ユーザーからすれば「フルプライスで購入してるのに、また買い直しでお金払うの?」と不満な声が多発している作品があります。本編内容を補填する(むしろ購入しないと理解が出来ないレベルの要素)有料DLCを含む、またはDLCがない作品で追加要素を含んだ「完全版」を後発するという、俗に言う「完全版商法」などが特に問題視されています。下記は実際に自分が「通常版と完全版」を買ったことがあるタイトルを紹介しています。
ドラクエ11
当初実装しなかった「フルボイス」化と追加ストーリーを後発の「11s」で実装
リリース当初は「追加DLCなどの要素はありません」と公言していただけに、だったら完全版はOKですか?と疑問に感じました。確かに嘘は言ってませんが、内容的に言えば「フルプライスで買い直し」ではなく、むしろ「追加DLC」のほうが喜ぶユーザーが多かったと思います。ただ、憎いほどドラクエ11Sは面白かったとだけはお伝えします。
個人的にはドラクエの完成形と思った良作だけに残念。両方買いましたけど
ペルソナ5
新キャラクター2名と追加ペルソナ、幻の3学期を追加した「5R」を発売
こちらもDLCで出して欲しい内容だと感じました。フルプライスで1万円近い金額を出すのはお小遣い制の自分にとっては相当な痛手になったことは記憶に新しいです。特に5の完成度が高かったので「新キャラクター」と「3か月の追加」だけでも買いだと判断しました。良作なほどこの「完全版商法」は悪だと思います。
解釈もラストも「5R」のほうが個人的には好きなので、余計に始めから出して欲しかったです。
FF15
意味不明だったストーリーの補填有料DLCを乱発。後のロイヤルエディションでまとめ売り
元々FF15ではなく別タイトルで開発を進めていたゲームです。方向転換などが合って相当辻褄合わせに苦労した部分が多々見受けられます。また本作は「映画」と「アニメ」を前提にゲームが作られています。ですので未視聴の場合は「このイケメンたち誰?」から物語がスタートします。ゲームの感情移入が出来ない要素がここにあります。
また本作ストーリーで端折りすぎた内容を補填するために有料DLCが乱発されます。しかも当初予定のDLCで開発中止になったものもあり、それらは「小説」に委ねられるのです。ゲームのグラフィックや戦闘などは良かったので(それでもポーションあれば何でも出来ますが)残念だとしか言えないゲームでした。(それなりに楽しめはします)
何が辛いって、ユーザーが辛いわ。ロイヤルエディションは900円位で新品買いました。
最新タイトルは「待ち」が基本になった
完全版商法が多発すると「リリース時に購入」するユーザーが減ります。もしかしたら数年後に「完全版が出るかも?」と購入を延期してしまうからです。自分は元々「大作RPGなどは高いから、様子見」派ですので、大体1年後くらいにプレイすることが多いです。
「Fallout」「龍が如く」シリーズは別ですけど。
まとめ
バグについてはデバック作業があって、リリース前に必ずチェックするものです。経緯はどうあれ、致命的な欠陥ではあります。ただ、Fallout4などの複雑で大容量のRPGについては「仕方がない」ことではあります。(賛否はあると思いますが)現在は修正が手軽に出来てよかったですが…それでも全てを改修するのは至難の業だと思います。
完全版商法については、企業側がもう少しユーザーの心境になって善処していただきたい点になります。特に良作に多いイメージがあります。(中にはかなり酷い内容でもキャラ人気で容認されてしまうこともあります)もう少し企業側とユーザー側が「WINWIN」になれる方法を取っていただきたいと常に思うのです。(小遣いなくなる)
以上、バグとDLCと完全版商法についてでした。
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