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急な仕様変更怖い:Microsoft配布リストの指定送信者上限がいつの間にか100件になっていたお話【解決済】

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「え?なんで急に変わってるの?」

 

 

急な仕様変更などはIT業界にいたら日常茶飯事のようなものでして、それが改善か改悪かによって対応と感情が変わります。(特に後者のほうが)これまで我々IT従事者にとっては必須アイテムとされ、数多くの改善、改悪を繰り返してきた、あの世界最強にして最大企業であるMicrosoft。今回はそのMicrosoft様に翻弄されて来た中でも最近起きた事象について記事にします。刺さる人にだけ刺さっていただければいいなあというお話になります。

 

 

Microsoft365の配布リストの指定送信者上限変更に関して

 

めちゃくちゃピンポイントな話題になりますが、先日exchange上で利用していた配布リストを編集しようと開いてみると…「あれ、指定送信者変更できないな」となりまして、エラー項目を確認すると「上限100件を超えているので編集できません」的なメッセージが出てきました。

 

「?公式ソース見逃したかな?」

 

と思い、とりあえず指定送信者を減らすことすら出来ない状態になってしまったので、いつものように、ネットで調べた後、Microsoftに問い合わせをしてみました。帰ってきた答えをざっくり書くと

 

「公式には出してないけど、こっちでも同じ現象確認できました」

 

という内容でした。

 

まあ、超巨大企業であり、仕様変更、修正量が半端ないので仕方ないとは思いますが…管理側から考えると「いや、先に言ってくださいよ」なんですよね。これ完全に小言ですけど。とりあえず解決策についてはちゃんと回答をいただいていたのでそちらを実行したら指定送信者を全て消すことに成功しました。(Microsoftの担当者の方はちゃんとしている方が多めです)

 

 

実施した対処について

 

各組織のMicrosoft365のプランや、インフラ構成などで多少異なると思いますので、具体的な詳細については割愛しますが、単純に説明すると、「直接コード打って、データ消してね」ということです。その回答に従い、exchangeに入って、モジュール追加し、powershellコマンドレットでコードを打ち込んで指定送信者自体の登録消込を実施してみました。

 

最初は「え、他の登録内容とかが消えたらちょっと怖いな」って抵抗はあったんですけど…この時期の組織改編や人員増減などもありましたので素直に従ったわけです。今回は幸いなことに、問題なく消込が完了しました。よかったです、マジで。

 

 

上限超えて指定送信者を設定する方法について

 

これは共通しているので詳細を共有させていただきます。

 

Microsoft様 曰く

 

 

”「配布リスト」 や「メールが有効なセキュリティグループ」、「動的配布リスト」などに指定したい送信者を入れて、そのリスト・グループを今回の指定送信者に入れてください。”

 

 

とのことです。そうすると100人が所属するリスト・グループであっても「1人」としてカウントされるようです。これは真っ先に思い当たる方法ですね。特に指定送信者を設定する必要がなければ、配布リストに対する送信制限をオフ(誰でも送信できるようにする)設定をするほうをお勧めします。正直自分の組織はそもそも指定する必要性がないと判断して、指定送信者削除後、送信制限をオフにしました。

 

 

 

Microsoftとのうまい付き合い方

 

問い合わせをする前に事前に準備、実行すべきことは以下になります。

 

・一度ネットで調べて解決しなかったら、問い合わせを行うこと

・事象、エラーコードは時系列にまとめて箇条書きで送ること

 ※スクショがあれば尚可

 

 

これにつきますね。これはユーザーから管理側に求めることと一緒です。客観的に事象を判断するためには個人的言い分は抜きにして、事象ベースで報告しましょう。

 

本件はたまたま公式ソースに乗っていなかった事象でしたが、通常は大型アップデートや仕様変更が発生するときは、管理者メールアドレスに公式ソース等が飛んでくるんですよね。しかも、だいたい実装の2か月前くらに飛んできたりするので、ついうっかり見逃してしまう場合がたまにあります(完全に自分のせい)

 

事象を調査すると、大抵、下記サイトのソースが出てきます。技術的な解説もあるので、ありがたいのですが、如何せん詳しすぎて頭痛くなる時が多いです。

 

learn.microsoft.com

 

 

問い合わせ方法について

 

 

問い合わせについては管理コンソールサイトから問い合わせを選択し、要件事象を記入、電話・メールどちらかの折り返し希望設定後送信します。一次受付はフォームになりますね。大体翌日くらいには希望通り登録した電話番号やメールに連絡が来ます。これはMicrosoft365のビジネスなどの有料ユーザーの対応ですが、無料版については確認しておりません。また問い合わせの対応については基本無料ですが、技術的要件や条件を超過すると有料になるそうです(自分はそこまで行ったことないので条件はその時に事前に担当者から言われます)

 

大体問い合わせをすると日本人スタッフの方からメールなどが来ますので、実際自分で事象を調べることはめちゃくちゃ大事ですが、時間がない時や、ネットで回答が出てこなかったら即連絡のほうが効率がいいと思います。

 

 

まとめ



今回は業務の本当に狭い領域の話になってしまいましたが、自分も困ったことなので、解決について何かヒントになればと思い記事にしてみました。(環境を伏せているので本当にざっくりした説明になってしまいましたが)大手の企業は概ね問い合わせについては「まずはWebソース確認してね。Q&A見てね。つうかググってね」とされていて、以前までのいきなり直接電話攻撃が出来ないのはある種ネックなのですが、前向きに考えれば「探せばどっかに答えがある」という解釈もあるのかなあと思いました。IT事業者に求められるスキルである

 

「まずは調べる、検証する」

 

を反復できますので、決して無駄ではなく、むしろプラスになると自分は考えます。ただ問い合わせの全てをフォームなどに委ねてユーザーとの距離を置きたいわけではなく、そこで解決すれば便利だというユーザーの「利便性」と企業側の「対応工数削減」を狙っているわけなんですよね。大きな篩にかけるみたいな。自分の仕事もそういった環境にしていく仕事をしてますので、なんとなく納得できました。(ただ、急な仕様変更するなら言ってくれないと、正直怖いです。そこだけは何とか善処していただければなあと我儘を言いたくなってしまいました。)

 

 

以上、急な仕様変更に対する実際の事象と対応についてでした。