自分も長い間IT業界で仕事してますけど、たまたま今まで聞いてこなかったのかもしれませんが、最近よく耳にします。
「自分、ITリテラシー低いので~」
これ、クライアントは勿論ですけど、IT商材を取り扱っている立場のはずのベンダーさんからもよく耳にするんですよ。初めて聞いたとき「低いってことはあんまりいい意味じゃないんだなあ」と思ったんで…苦笑で返すことしかできなかったんですよね。
そもそも「ITリテラシー」って何?
単純に言うと
PC、通信、セキュリティ等のITに紐づける要素に対する理解力と操作能力のことを指す
…らしいです。
この意味を調べたときに思った自分の本音は
「え…つうか専門家以外にリテラシー高いって言いきれる人って…いるの?」
なんですよね。知見と実績がどれくらいあれば高いって言えるんだろうって思うんすよね。自分らから言うと上流工程の人でも低い人はめちゃくちゃ低いし、下流工程の人だったら求められる知見が過剰に要求されるはずだし…そもそも
「あ、俺IT担当者なので、ITリテラシー高いっす」
っていう人とあんまり仕事一緒にやりたくないって思うんですよね。勿論自分も高いとは全く言い切れないです。商材や構築環境によっては未経験の分野の場合は当然、低いと言えます。少なくとも「理解力」についてはある程度あるとは思いますが、「操作力」って言われたら…まったく同じUIじゃないんだからなあって。変に横文字使うもんじゃないんじゃない?ってITリテラシーって言葉に対して軽く抵抗感が出たわけです。
自分なりに解釈したITリテラシーの一般的な認知
業務での会話の流れで解釈したのは
「IT関連について抵抗感があります。機械音痴だし。教えてもらっても何もわからないし、なんかすいません」
って言いたいのかな?と思いました。正直に思うのは
「別に気にしなくていいです。自分らサポートします。」
なんですよね。遜ったり謙遜する必要は皆無なんです。恥ずかしくも何ともなくて大雑把に言うと「慣れ」の問題なだけなんですよ。ただただ自分らみたいなIT従事者は商材やサービス、システム、サポートなどの業務レベルの経験足があるだけだし、そもそもこういう道に進む人たちって大抵趣味レベルで若年層からある程度の予備体験があっただけなんですよね。非IT従事者の皆さんは単純に「知らないだけ、慣れてないだけ」なんですよ。野球未経験者に「今からホームラン打ってこい」って言う人ってちょっとおかしいですよね?自分らはそんなこと言わないです。
ITリテラシーが低い社員がいる場合の危険性の対処について
【前提】業務外の個人的な操作をさせない
…就業規程などで個人情報を取り扱う操作(通販サイト、個人Googleアカウントの利用等)を業務端末でさせないこと
【防止】わからない場合は質問させる
…見知らぬ送信元のメール、知っているがいつもと違うメールを開いていいかわからない。業務単位でどのメーリングリストを使えばいいかわからない。等、人に聞くのが恥ずかしい業務レベルの質問をせずに自己判断で業務をさせない
【対処】問題があったらすぐに報告させる
…自分で解決しようとせずに、まずは「いつ、何を、どうしたか」を時系列で報告させる。エラー画面はスクリーンショット、もしくはスマホ等で画面を撮ることはマストレベルで行わせる
※「させない」と偉そうな言い方をしてしまっていますが、あくまで同業者へのメッセージだと思ってください。
ITインシデントのトリガーって、「人による操作」なんです。だから業務に関係ないことをさせてはいけませんし、トラブルがあった場合に自己判断を絶対させない、対処させずに専門部門に連絡させるのが、最も効率的かつ唯一の対処法だと考えいます。俗に言う「ほうれんそう」(報告、連絡、相談)だけです。ユーザーに求めるのは。
まとめ
なんかつらつら書いてましたけど、一つ言いたいのは
ってことです。知らないのが恥ずかしいとか慣れてないことが恥ずかしいって話ありますけど、知らないままヤバいことを行われるより聞いてもらったほうが全然いいです。聞かれて対応するのに数分で済むのが、もしヤバいことが起きたら数時間~下手したら数日間とかかかるときありますからね。
PCとかはあくまでツールでしかないです。えんぴつと紙の成れの果てですので「ITリテラシーが低い」って別に気にしないでください。わからなかったら聞けばいいです。管理側の人たちはITリテラシー向上するためには…ガイドラインや教育するしかないんですけど…正直、無理っすよ。抵抗感がある人、どうしても理解が難しい人がいます。なので地道な個人対応と、ダメ元でマニュアルを作ってユーザーに必ず説明する際に
「もし何かあったらマニュアル見てください」
と添えてください。多少軽減します。
以上、自分が考えるITリテラシーの意味と対策でした。